化学の略史年表
古代ギリシャから始まり18世紀末から科学的に検証され始めた化学の歴史。
より深く知りたい方はこちらも大変参考になります。
| 西暦 | 出来事 |
|---|---|
| 紀元前5世紀頃 | デモクリトスが「原子」を提唱 古代ギリシャの哲学者デモクリトスは万物は微小な粒子からできているとして、その粒子をatomと名付けた。 |
| 紀元前4世紀頃 | アリストテレスが「四元素説」を提唱 エンペドクレスの説を古代ギリシャの哲学者アリストテレスが引き継いだ。中世には四つの元素を操れば金を作り出せるという考えから錬金術が発展した |
| 紀元前3世紀頃 | バグダッド電池の発明 電池としての利用が疑問視されていることから世界初の電池とは認められていない。1930年代に発掘された。 |
| 1661 | ボイルの法則が定式化 イギリスの科学者ロバート・ボイルが空気ポンプによる実験をまとめた研究成果を1660年に出版したことから。定式化したのは別の人物。 |
| 18世紀末 | ラボアジエの「化学革命」 フランスの化学者アントワーヌ・ラボアジエはものを分解すればいずれは元素にたどり着けるとした。これによってアリストテレスの四元素説が否定された。「近代化学の父」と称される。 |
| 1774 | ラボアジエが質量保存の法則を発見 |
| 1789 | ラボアジエが「化学要論」にて33の元素からなる元素表を発表 この中には熱の素、光の素など、現在では否定されている元素も含まれていた。 |
| 1800 | ボルタ電池(電堆)を発明 イタリアの科学者アレッサンドロ・ボルタによって世界初の電池が誕生。 |
| 1802 | シャルルの法則を発表 フランスの発明家ジャック・シャルルの未公表の成果を用いてフランスの化学者ジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサックが公表。 |
| 1805 | ドルトンが元素同士を比べる指標「原子量」を発表 イギリスの物理学者・化学者ジョン・ドルトンが元素の重さで元素を比べた。 |
| 1806 | デービーが電気分解を発見 イギリスの化学者ハンフリー・デービーがボルタ電池を用いて様々な物質に電気分解を行い、新元素が続々と発見された。 |
| 1811 | アボガドロの法則を発表 イタリアの化学・物理学者アメデオ・アヴォガドロが提唱。 |
| 1820頃 | 元素の酸素を原子量100の基準とした 後に問題が生じて1898年に酸素を16とした |
| 1823 | ファラデーが塩素の液化に成功 イギリスの化学・物理学者マイケル・ファラデーが大きな圧力をかけて圧縮することで塩素が液体になることを発見 |
| 1830頃 | リービッヒが元素分析装置の発明 ドイツの化学者ユストゥス・フォン・リービッヒが有機物の組成を調べる精密な装置を発明した |
| 1833 | ファラデーが電気分解の法則を発見 これによってイオンなどの命名がなされた。デービーはファラデーの師。 |
| 1839 | グローブが燃料電池の原型を発明 イギリスの物理学者ウィリアム・グローブが電気分解の反応を逆に進めると電気が発生することを発表した。 |
| 1857 ~ 1865 | ケクレが炭素の構造を解明 ドイツの化学者アウグスト・ケクレが有機物の原子の繋がり方を明らかにした |
| 1861 | アンドリューズが臨界点を発見 イギリスの科学者トーマス・アンドリューズ)が気体がある温度よりも高いと、いくら圧力を欠けても液体にならないことを発見。ファラデーの圧力実験では液化できなかった水素やヘリウムなどを液化可能にした。 |
| 1869 | メンデレーエフが元素周期表を発明 ロシアの化学者ドミトリー・メンデレーエフが元素に関する法則を明らかにして周期表を作り、未知の元素を予言した。当時発見されていた元素は63。 |
| 1873 | ヨハネス・ファン・デル・ワールスが気体の状態方程式を発表 オランダの物理学者。ファンデルワールス結合で有名。1910年にノーベル物理学賞を受賞。 |
| 1884 | アレニウスが酸と塩基の定義を提唱、イオンの正体を解明 スウェーデンの科学者スヴァンテ・アレニウスによってイオンの実体は電荷を帯びた原子、あるいは原子団であることが明らかにされた。1903年にノーベル化学賞を受賞。 |
| 1886 | ゲルマニウムが発見されメンデレーエフの予言が的中 ドイツの化学者クレメンス・ヴィンクラーによる発見。 |
| 1887 | 屋井先蔵が乾電池を発明 時計技師だった屋井先蔵が世界初の乾電池を発明。しかし資金不足で特許申請ができず別の人物に特許を取得されている。 |
| 1905 | ベルナーが長周期表(現在の周期表)を発表 メンデレーエフの周期表に足りなかった貴ガス(希ガス)のグループを加えた短周期表をスイスの化学者アルフレート・ヴェルナーが改良した。ヴェルナーは1913年にノーベル化学賞を受賞。 |
| 1920頃 | 石油化学工業の始まり プラスチックやゴム、繊維などが人工有機物が作られるようになった。 関連: 繊維の歴史 |
| 1923 | 2人の化学者がそれぞれ酸と塩基の新たな定義を提唱 デンマークの化学者ヨハンス・ブレンステッドとイギリスの化学者マーチン・ローリーが同時期に提唱した |
| 1926 | マックス・ボルンが「確率解釈」を提唱 ドイツの物理学者マックス・ボルン。これによって電子を雲のように表すようになった。1954年にノーベル物理学賞を受賞。 |
| 1926 | シュレディンガーが「波動方程式」を提唱 オーストリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガー。これにより波の性質を持つ電子の振る舞いを説明できるようになった。1933年にノーベル物理学賞を受賞。 |
| 1950年代 | 半導体や電池の開発の始まり シリコンの結晶を利用した半導体やイオンを利用した電池が普及した |
| 1951 | 中谷博士がナカヤダイヤグラムを発表 1936年に世界で初めて人工雪の生成に成功し、その発展から。 |
| 1960 | 国際単位系が採択 |
| 1960 | 元素の基準を炭素に変更 化学学会と物理学会の協議の末、新しい基準に変更した |
| 1962 | ホロニアックが発光ダイオード(赤色)を発明 アメリカの科学者ニック・ホロニアックが発明。「発光ダイオードの父」として知られる。 |
| 1985 | 吉野彰がリチウムイオン二次電池(LIB)の基本概念を確立 リチウムはイオン化傾向が最も大きく最も軽い金属なので電池の高電圧化・小型軽量化に必須だったが、発熱・引火の危険性が高かった。そのため、それまでは一次電池としての利用しかされてこなかった。2019年に吉野彰をはじめ3人がこの分野でノーベル化学賞を受賞。 |
| 1996 | ドイツを中心とするチームが原子番号112のコペルニシウム(Cn)を発見 |
| 2000 | ロシア・アメリカの合同研究チームが原子番号114のフレロビウム(Fl)を発見 |
| 2001 | ロシア・アメリカの合同研究チームが原子番号116のリバモリウム(Lv)を発見 |
| 2002 | ロシア・アメリカの合同研究チームが原子番号118のオガネソン(Og)を発見 |
| 2004 | 理化学研究所を中心とするチームが原子番号113のニホニウム(Nh)を発見 |
| 2004 | ロシア・アメリカの合同研究チームが原子番号115のモスコビウム(Mc)を発見 |
| 2010 | ロシア・アメリカの合同研究チームが原子番号117のテネシン(Ts)を発見 |
| 2019 | SI基本単位の再定義 秒、メートル、キログラム、アンペア、モルなどが再定義された。 |